【開催報告】「国際開発とSDGs」― 沖縄の現場から考えるフィールドワーク発表会
沖縄大学では、授業「国際開発とSDGs」(担当:玉城直美 非常勤講師)の一環として、7月22日(火)、県内各地で実施したフィールドワークの成果発表会を開催しました。
本授業は、SDGsが掲げる「誰一人取り残さない社会」の実現を目指し、特にこども?若者をめぐる地域課題をテーマとしています。学生たちは6月から7月にかけて、県内5つの市町村(沖縄市、南風原町、那覇市、豊見城市、南城市)でフィールドワークを行い、地域の方々や子どもたちの声を取材?調査。その成果を5チームに分かれてプレゼンテーションしました。
各チームの発表概要
<沖縄市チーム>
沖縄市内で400人を対象に大規模アンケートを実施し、子どもたちの夢や地域への要望を調査。「地域づくりには子どもたちの声を反映することが不可欠」という気づきを得て、行政や学校と連携した子ども参加型のまちづくりの提案を行いました。
<南風原町チーム>
地域イベントや児童館での聞き取り調査を通じて、子どもたちの居場所づくりや体験機会の不足に着目し、地域全体で子どもを育む仕組みを提案しました。
<那覇市チーム>
国場児童館を訪問し、遊び場の安全性や交通環境について現場の声を収集。特に公園や通学路の課題を指摘し、遊びやすく安心な環境づくりに向けた改善策を発表しました。
<豊見城市チーム>
小学生へのインタビューを通じて、「夢に向かう努力」や「地域をよくするための行動」について調査。方言学習や平和についての子どもたちの声をまとめ、「地域の歴史や文化を次世代につなぐ教育の重要性」を訴えました。
<南城市チーム>
地域公共交通「Nバス」をテーマに、子どもたちの利用状況や課題を分析。イベント時にしか使われていない現状を踏まえ、学校と連携したバス利用体験やPRイベントなど、日常利用促進のアイデアを提案しました。
自治体?関係者からのコメント
発表会には沖縄県や市町村の担当者、地域行政関係者が参加しました。
「子どもたちの声を丁寧に拾い上げ、短期間でこれほど具体的な提案にまとめたのは素晴らしい」「行政が見落としがちな視点を補完する貴重な成果」といった評価が寄せられました。
今後の展開
本日発表を行った学生は、2025年8月22日(金)に開催される「こどもまんなかアクション リレーシンポジウム in 沖縄」(沖縄県主催)での成果発表を予定しています。今回の取り組みは、地域と大学の連携を深め、学生が社会課題解決に向けて主体的に学ぶ貴重な機会となりました。






